当サイトは広告を利用しています

「看護師に向いてない」と思ってたけど、合わなかったのは職場だった

急性期、療養病棟、施設看護を経験して分かったのは、看護師に向いていないのではなく、職場が自分に合っていなかったということでした。

急性期にいたころ、わたしは自分のことを看護師に向いていない人間だと思っていました。同期は普通にできていることが、わたしにはしんどい。しんどいと思う自分がおかしいんだと思っていました。

この記事の内容
  1. 急性期病棟を辞めた理由
  2. 療養病棟で、思っていたのと違ったこと
  3. 今は夜勤が月2回
  4. 向いてないんじゃなくて、合ってなかっただけかもしれない

急性期病棟を辞めた理由

急性期が合わなかった理由は、あとから整理すると単純でした。

とにかくスピードが速い。やることは医療行為が中心で、患者さんと話す時間はほとんどない。処置が終わったら、すぐ次の人のところへ行く。その淡々とした流れにずっと違和感がありました。

でも当時は「合わない」ではなく「わたしができていない」だと思っていたので、辞めるという選択肢がなかなか出てきませんでした。

療養病棟で、思っていたのと違ったこと

次に行ったのは慢性期の病院、療養病棟でした。いちばん不安だったのは、技術が落ちることです。

急性期で覚えたことを使わなくなったら、自分には何も残らないんじゃないかと思っていました。実際、技術は落ちた感覚があります。ただ、代わりについたものがありました。観察力です。

毎日同じ患者さんを見ていると「今日はなんか違う」が分かるようになります。数値に出る前の変化に気づけるかどうかが、そのまま仕事の質になる世界でした。

流れがゆっくりで患者さんと向き合う時間が取れるのもよかったです。話をして関係をつくって、そのうえでケアをする。わたしがやりたかったのはこれだったんだ、と思いました。

一方で、慣れるまで時間がかかったこともあります。ここでは「良くなること」がゴールではありません。「悪くならないこと」がゴールです。急性期にいたときの、治って退院していく姿を目指す感覚のままだと、何をやっても手応えがない。そこの意識を切り替えるのに、しばらくかかりました。

今は夜勤が月2回

療養病棟のあと、施設に移りました。今は有料老人ホームで働いています。

夜勤は月2回、オンコールはなし、残業はほぼなし、年間休日は120日です。条件だけ見ると、かなり楽になったように見えると思います。実際、生活は変わりました。

ただ、しんどさがなくなったわけではなくて、種類が変わっただけだと思っています。夜勤は1フロアを一人で見ます。入居者さんに何かあったとき、最初に判断するのは基本的にわたしだけです。別のフロアにも夜勤者がいるので相談はできますが、その場にいるのは自分一人です。

医師がすぐそばにいる環境ではないぶん、自己判断が試される場面が増えました。介護士の方からの相談も看護師にきます。病棟では看護師から医師へ相談する場面がありましたが、施設では看護師が頼り、ということも珍しくありません。判断を任されるのは、結構プレッシャーです。

向いてないんじゃなくて、合ってなかっただけかもしれない

急性期にいたころのわたしは、看護師という仕事そのものが向いていないと思っていました。でも場所を変えたら普通に働けています。同じ看護師免許で、同じわたしのままです。

急性期が悪いという話ではありません。あのスピード感が合う人はちゃんといるし、そこでしか身につかないものもあります。わたしはそこに合わなかった、というだけです。

もし今、自分は看護師に向いていないと思っている人がいたら、それが本当に「看護師」の話なのか、「今いる場所」の話なのかは、一度分けて考えてみてもいいのかなと思います。答えが同じだったとしても、分けて考えたこと自体は無駄にならないはずです。

わたしは2回転職して今のところにいます。これが正解だったのかはまだ分かりませんが、少なくとも「向いてない」とは思わなくなりました。

← 記事一覧に戻る